terry's River Side Bar

Events of the past

そういえば、ずっと昔・・・と言っても
ケータイ電話やインターネットが身近になる前の頃のオハナシ。

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長良川の本流で一度だけ、ヒゲナガのハッチとライズに出会った。
ちょうど今頃、5月の初旬の出来事だったと記憶している。

夕暮れ前、ボクは川を見下ろせる高い土手の上に腰掛けていた。
その日は釣果を得るコトができず、滔々と流れる長良川を見ながら
このまま帰ろうかとも考えていた。
そんなとき視界の隅で激しい水飛沫が上がった。
釣る気満々でライズは探すとなかなか見つからないのに
帰ろうとすると目の前に現れたりするのだからタマらない。

急いで流れの中に立ちこんだ。
ライズのあったポイントの斜め上流に。

西側の山の向こうに太陽が隠れてから随分と時間が経っているから
暗くなるのは時間の問題だ・・・もう一度ライズしてくれないだろうか。
そう思った刹那、ウェーディングするボクの身体に何かが飛んできた。

パチンッ、パチッ。

あ、ヒゲナガだ。
さっきの激しい水飛沫はヒゲナガへのライズだったのかな。

脇にロッドを抱えながら大きなマドラーミノーをドロッパーにして
リードフライ(さすがに何を結んだか覚えていない)を結び、ライズを待った。

徐々に上空を舞うヒゲナガの数が増していた。
ボクに体当たりするヒゲナカの数も増していた。
そして、先ほどライズのあったポイントよりやや下流で
激しい水飛沫がまた上がった。

ココからでも狙えそうな場所だった。
リールからラインを引き出し、ドロッパーが絡まないようにフォルスキャストし
そのポイントに向かってダウンクロスにキャストした。
フリッピングしてラインを流れに馴染ませる。
暗くなっているけど、水面上に浮くマドラーヘッドはよく見えた。

そして何度目のキャストだったろう。
ポイントを流し切って、下流側に真っ直ぐなったラインを回収し
次のキャストの準備をしていると、流れに揉まれて
右へ左へと水面を踊るマドラーミノーが水飛沫と共に消えた。

慌ててロッドを立てると、グーンと重い魚信が伝わってくた。
足下に浮いているラインが絡んだりしないようにと
ボクは必死になってリールに巻き取り、ロッドを操作した。

腰を落としロッドをタメて、ラインを引くとライズの主が水面に現れた。
辺りは随分と暗くなったけど、ギンギンギラギラのピカピカボディー。
一瞬、サツキと思ったものの・・・プラチナカラーのボディーを持ったウグイだった。

ちょうど今頃、5月の初旬の出来事だったと記憶している。

by tokyo_terry | 2013-05-08 22:32 | ∇ Fishing Talk | Trackback | Comments(6)
Commented by freebird-man at 2013-05-08 22:51
最近の私の物語の様に感じます…(汗
今日もヒゲナガとコウモリに囲まれてました。
Commented by サカガミ at 2013-05-08 23:13 x
起承転結すばらしいです。
ウグイ様、嫌いじゃないですが、期待の詰まったイブニングで釣れると。。。
釣れるポイントが本命と似ているのがまた。。
でもこれを読んでまた挑戦してみたくなりました。
Commented by tokyo_terry at 2013-05-08 23:37
freebird-manさん♪こんばんわ!!
先日のエントリーを読んで、思い出したんですよ(笑)
白っぽい明るい色のシャツを着てると、ヒゲナガに好かれちゃうんですよね。
Commented by tokyo_terry at 2013-05-08 23:37
サカガミさん♪こんばんわ!!
ウ〜様も結構アグレッシブなライズするんですよね。
以前、羽アリにスプラッシュライズするウー様にも騙されてます(笑)
Commented by alfa156akira at 2013-05-09 20:15
ドラマのような流れですねぇ^^;
でも、その時間帯のライズはやはり胸躍りますね。
Commented by tokyo_terry at 2013-05-09 23:36
alfa156akiraさん♪こんばんわ!!
夕暮れ時のライズは、大物の期待にワクワクしますね。
でも、概ね思った通りにならないコトが多いのは
そういう星の下に生まれた釣り人なんでしょうね・・・ボクは(笑)
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