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terry's River Side Bar

大好きなフライフィッシングにまつわるハナシ。気になる音楽、食事、ジテンシャ遊びやキャンプなど。アウトドアの話をサカナに、ゆったり寛ぎながら酒でも飲みながら語り合いましょうか。でもボクは下戸です(^ ^;


by tokyo_terry
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Memories of Rainy day <Part 2>

土砂降りの雨の中、家路へと急ぐクルマの中で
先ほどまでの事を興奮して話しているボクがいた。


禁漁間近の九月の日曜、会社の先輩とボクのお気に入りの渓へと出掛けた。
夕方のひとときを楽しむためだ。

禁漁間近とはいえ、気温の高さと水温の高さで日中は釣りにならないほど暑い。木々が覆い被さる上流に行けば、サカナの居る、居ないは別として何とか釣りをする事はできる。でも、ボクはこのお気に入りの渓は下流部の開けた渓相が好きなのだ。至る所に護岸や堰堤などもあり、それほどサカナの数も多くないのは分かっている。でも、フライフィッシングを始めてからずっと通い詰めているからか、それともたまに姿を見せてくれるキレイなアマゴに魅せられているのか。自分でもその理由はよく分からない。

e0009009_2143171.jpg夕方になり太陽の光が傾き始めて、水面に映る影が長く伸び始める頃、脱渓ポイントにクルマを停めてソコから下流へと向かう。先輩とは別々に入渓した。先輩の入渓地点からさらにボクは下流を目指し200m程歩いたトコロからスタートする。

ふたりでの釣り上がりもできるが、この渓はあまり広くはない。どちらかと言えば、一人の方が釣りはしやすい。しかも仲間内ではボクの釣り上がりのスピードはとても早いといつもいわれる。じっくりと釣り上がるスタイルの先輩とは対象的に、活性が高く、食い気のありそうなサカナが付くはずと経験上で感じるスポットに、2度3度と毛鉤を流し込んで反応が無ければ、次々とサカナの着いていそうなポイントだけを叩き上がるスタイルのためだ。だから、取りこぼしも多いのは事実。

毛鉤はいつものアダムスパラシュート。グリズリーとやや赤みの濃いコーチマンブラウンのハックルを使って巻き上げたボクの定番。こいつをアマゴが好みそうな、やや早い流れに乗せて各ポイントを叩き上がる。しかし反応が無いまま、釣り上がって行くと、手前の流れから、肩、ヒラキ、流芯の脇、巻き返し、落ち込みと毛鉤を流すポイントが徐々に増えていく。しかし、この日はまったくアマゴの反応がない。

まだ時間的に早かったか?と考えながら空を見上げると、メイフライが舞っているのが見えた。種類は何か分からないが、これからプライムタイムになるはずと信じ、火を着けたタバコを吸い終えてからまた叩き上がった。

先輩が入渓したはずのポイントを通過した。ココから先は先輩がすでに主立ったポイントを叩いているので、今日はもうダメかな。そう思いながらもドンドンと釣り上がっていくが、今日は先輩も釣り上がりのスピードが早いようだ。いつもなら姿が見えるはずだが、全く見えない。もしかしてボクと同じように全く反応が無く、すでに脱渓してしまったのだろうか。そう考えると、先輩を待たせるのも申し訳ないと思い、今日の釣りは諦めて脱渓ポイントまでロッドは振らずに歩いていた。

先輩のクルマが見えるところまで来た時、既に何の意味も無い壊れかけの小さな堰堤の上で、水飛沫が上がったように見えた。よく観察していると、さらにその奥や対岸のブッシュの下、さらには手前のヒラキでもライズが起こっている。

ライズの場所は脱渓ポイントの手前。このポイントは先ほど先輩が歩いて行ったはず。しかもココは水中徒歩をしなければ脱渓する事が出来ないはずなのに、アマゴが狂ったようにライズしている。まさに狂喜乱舞。エサとなる水生昆虫が大量に流れ始め、このポイントに集まっていたアマゴたちを狂わせている。釣り上げるには絶好のチャンスだ。そう、まさにプライムタイムの始まりだ。

e0009009_2142682.jpg今まで使っていたアダムスパラシュートも、ハッチしているメイフライと同サイズのようだ。手前のライズから慎重に狙いを定めてキャストをする。毛鉤がライズのあったスポットを通過しようとした時、水面に小さな盛り上がりが現れ毛鉤が消えた。右手を立てるとアマゴの動きが伝わってきた。

23・4cmののアマゴだ。まだ暗くなっていないから、そのまま毛鉤にフロータントを施し、続けてアマゴのライズを狙う。左岸からのアップクロスなので毛鉤もコントロールがしやすい。すぐさま、同寸のアマゴをキャッチ。流れにアマゴを還して立ち上がったところで、対岸の土手の上に先輩の姿が見えた。すでに着替えも終えているようだ。でも目の前には数尾のアマゴがまだライズを続けている。先輩には悪いが、このまま釣りを続けさせてもらう。

その後流芯でライズするアマゴをキャッチして、さらに対岸のブッシュの奥のライズを狙うが、そいつだけは手強い。通常なら暗くなってきた時は、ヒラキなどの光量が多く、サカナからもエサの見やすい場所でライズをするものだと考えていたので、もしかしたらブッシュの下に隠れているヤツは、ハッチとは関係のないライズをしているかもしれない。もしくは対岸は緩い流れのブッシュの下だから、ボクには見えないだけでカディスなどのハッチがあったのかもしれない。

すでにこのポイントで数尾のアマゴをキャッチしていたので、手強いアマゴだけを残して、先輩の待つ脱渓ポイントへ向かった。

今、すぐソコでたくさんのライズがあり、イイ思いをしてきた事を先輩に報告しながら、釣り道具を片付けてクルマに乗り込む。すでに辺りの景色は夕闇に包まれ、帰りのワインディングロードは対向車のヘッドランプが眩しく感じるほどだ。すると雨がフロントガラスを叩き始めた。アッという間に土砂降りの雨となった。

走るクルマに叩き付ける雨音は、激しく大きな音となっていたが、興奮して話すボクの声は、もっと大きく車内に響いていたような気がする。
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Commented by ヒゲおやじ at 2005-11-15 23:59 x
思い出しますね~あなただけがイイ思いをいたこと。でも、一緒に行った人がたくさん釣れてその話で盛り上がるの結構好きですね、私は。次は自分も!て、気になるじゃないですか!今度の休みは天竜C&Rへ行こうかと思ってます。また、一緒に行けると良いね!
Commented by paranoia1970 at 2005-11-16 00:16
はじめまして。 ゴトジと申します。
フライ釣りもタイイングも今年から始めた初心者で、 
マドラーミノーを巻いてみようとネット上で検索をかけた時に
偶然ここにたどり着きました。
 それにしても美しい写真ですね。 惚れ惚れします。
当方、現在ドイツ在住のため日本の渓流を知りません。
こうしたキレイな写真や文章に出会うと日本の川に本当に憧れます。
(憧れだけで ウデはまだまだですが・・・)

また覗かせていただきます。
偶然にも私のブログと同じエキサイトだったので
勝手ながらリンクさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
失礼いたしました。
Commented by dadlife at 2005-11-16 11:50 x
terryさん、こんにちわ。やめようとするとライズ。結構ありますよね。そこで竿を出しても釣れないのが自分のパターン(笑)。
狂ったようなライズを見て、狂ったように竿を出す。魚と釣り人との不思議な関係です。
Commented by heboheboy at 2005-11-16 13:06
雨は心を落ち着かせてくれるものですが、この場合別でしょうね。わずかな時間のズレ、静寂の後の狂乱、雨の前のスポットのようなゴールデンタイム、この興奮は、雨なんかじゃ納まりませんね!!   要
Commented by light_cahill at 2005-11-16 14:00
terryさん、水性昆虫が雨の降るのを感じて慌ててハッチするのか、自分も雨の降り出す前に何度もライズを体験してます。でもterryさんのようにライズの釣りうまくいった試しがありません(笑)。
Commented by aka at 2005-11-16 19:17 x
terryさん、まいどっ!
この記事を読んだだけで、まるで自分がこの場に居てライズに向かってキャストしてる気分になりました!僕も大昔、支笏湖のイブニングでモンカゲロウのスーパーハッチに合って、気づいたら真っ暗だった思い出があります。
Commented by tokyo_terry at 2005-11-16 22:04
ヒゲおやじさん★こんばんわ!
エヘヘヘヘッ!この時はすいませんでした、ボクだけ楽しんでしまって(笑)今度ご一緒したときは、ヒゲおやじさんのお話もじっくりと聞かせてさいネ。いやいや、ご一緒した時に爆釣しましょう!でも順番から考えると今度、ライズを見つけたときはお譲りします(笑)先輩をたまにはたてなきゃネ。
Commented by tokyo_terry at 2005-11-16 22:08
ゴトジさん★初めまして!
terry's FlyFishing Barへようこそッ!ドイツからココへ来店されたんですか?いや〜、何だかワールドワイドになって来ました(笑)始められたばかりということは、ドイツでフライフィッシングを始められたんでしょうか?そちらのFF事情も気になりますね。一体どんな釣りをしてるんでしょうネ。こちらからも遊びに行きますので、よろしくお願いします!リンクもありがとうございます。
ちなみにボクは日本の渓流(本州のみです)しか知りません(笑)
Commented by tokyo_terry at 2005-11-16 22:12
dadlifeさん★こんばんわ!
ボクもありますよ、目の前のライズに手も足もでない事。その場で地団駄を踏む事も何度もあります。このエントリーの時のライズは、最後の一尾を覗いて狙い通りに釣れた稀な例です(笑)いつもこうならイイのにね。しかしサカナが狂ったようなライズをすると、たしかにコチラも狂ったようにキャストしちゃいますネ。
Commented by tokyo_terry at 2005-11-16 22:15
要さん★こんばんわ!
たしかに雨がココロを落ち着かせてくれる事はありますネ。でもこの時はライズの嵐の前の静けさがあって、こちらも興奮しまくり。もしかして帰り際の大雨は、ボクのアツくなったアタマを冷やせという神様からのメッセージ?(笑)
Commented by tokyo_terry at 2005-11-16 22:19
light_cahillさん★こんばんわ!
どうしてでしょうネ?ハッチしても雨に濡れてしまうのに、何で慌ててハッチしちゃうんでしょうネ。気圧が低いと水面膜を破りやすいというのを聞いた事はありますが。
ライズの釣り、特にイブニングのときはボクも焦ってますから、なかなか思うようにはいきませんヨ。このときはたまたまウマくいっただけ(笑)だから、帰り道に興奮してたんです(爆)
Commented by Rolly at 2005-11-16 22:19 x
こんなリアルなお話聞くと、やっぱり雨の日は期待しちゃいますね。
それにしてもその手強いライズの主、気になりますね~~(^^)

※DM有難うございました。先ほどお返事させていただきました。
楽しみにしてます!
Commented by tokyo_terry at 2005-11-16 22:23
akaさん★こんばんわ!
モンカゲのスーパーハッチ!イイですね〜。ボクは十年ほどフライフィッシングしてますが、モンカゲのスーパーハッチって体験がないんですよネ〜。大きな羽根が目立つだけに、辺りが暗くなってもついつい釣り続けてしまうのかな?スーパーハッチといえば、ヒゲナガのスーパーハッチはあまり好きではありません。フライフィッシングしてますが、あのサイズの虫がウジャウジャ・・・ちょっと苦手。(笑)
Commented by tokyo_terry at 2005-11-16 22:27
Rollyさん★こんばんわ!!
雨の日ってのは、サカナや水生昆虫にとってキーワードになる事でもあるんでしょうかネ。こちらも雨のお陰でとか、雨のせいでとか、何故か記憶に残りやすい気がします。DMのレスを早速送っておきましたよ〜!
Commented by paranoia1970 at 2005-11-17 03:09
Terryさん、こちらこそドモです!
そして皆様、はじめまして。 ゴトジと申します。
今後ともよろしくお願いいたします。

仰る通り、フライフィッシングはここドイツで始めました。
釣れる魚は主にブラウン、レインボー、そしてグレイリングという日本にいない魚も良く釣れます。  なかなかキレイな環境が多いですよ~☆
是非ドイツに遊びに来てくださいませ。
 
日本の状況を知っている方からは釣れ過ぎ、天国だと良く言われますが
ワタシが釣るのは後方の枝ばかり。
精進あるのみです・・・!

Commented by SHU at 2005-11-17 21:27 x
Part2待ってましたよ。
今回も臨場感のある内容で感心してしまいました。
Blogにつづき、本を出版!なんていかが?

それにしても良い釣してますね!
Commented by tokyo_terry at 2005-11-18 00:11
ゴトジさん、こんばんわ!
グレイリンクですか。雑誌などでは見ことはあっても日本にはいませんから、なかなか釣るチャンスが無いサカナですね。なんだか、外国ならではですね!釣り環境も良さげですね、何だか羨ましいです(笑)
Commented by tokyo_terry at 2005-11-18 00:14
SHUさん、こんばんわ!
良い釣りの思い出ってのは、たくさんあっても、釣果とは別ものの場合が多いですね。ボクの場合、釣果のない良い思い出のほうが、はるかに多いかも(笑)
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by tokyo_terry | 2005-11-15 22:07 | ∴ Essay | Trackback | Comments(18)